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講義-第4回-売れやすい”絵の型”

 

 

【あなたにとっての売れる絵を考える➂】講義-第4回-売れやすい”絵の型”

 

講義第4回の今回は売れやすい”絵の型”です。

 

今回は絵を売るために頭に入れておいてほしい市場での知識です。

 

現場で販売をしたり展示へ行ったりして、自分を含むたくさんの作品を見ていると、売れやすい作品の傾向が見えてくるわけです。

 

そんな中で見つけ出した売れやすい絵の傾向を”型”としてまとめました。

 

今回、”絵の型”と表現していますが、これは”絵の見た目・画面構成・スタイル”とも言い換えられます。

 

今まであまり考えたことがなかったなぁ・・・という方も多いかもしれません。

 

自分の描いている絵が今回の型にあてはまるものがあるかどうか、またはこの型を参考にできるかどうかを分析しつつ、今回の講義内容を知って、自分の”絵の型”を考えてみたり、市場の需要(ニーズ)との距離感を測りましょう。

 

ではでは、早速いきましょう。

 

講義-第4回-売れやすい”絵の型”壱ノ型:金箔(箔)+描画

 

 

これは私の作品でも売れ筋の型で、メインとも言えます。

 

私に限らず、一点物の作品を制作する多くの画家たちが使っていますね。

 

印刷やコピー・デジタルでは絶対に出せない物質としての強さは断トツです。

 

金箔をどの程度画面内の面積に配置するかは技法やコンセプトによっていろいろなパターンがあると思います。

 

それなりの処理は必要なものの、手っ取り早く高級感が得られますし、劣化しにくい素材であることが第一に金箔を選ぶべき理由です。

 

また、金箔は素材としてもそれなりの費用がかかるので、作品の価格単価を上げやすい素材であることも外せないポイントです。

 

背景全面もあれば、部分的に使ったり、砂子で散らしてみたり、透明色の絵具を塗り重ねたり、紙に裏打ちしたり、etc....

 

絵画技法の中でわりとどんな技法・画材でも工夫しだいでなんとか使っていけるものでもあるのでもあります。

 

箔には金箔以外にもかなり種類があるので、そのうちのどれを選ぶかによってもバリエーションが増えますよ。

 

全部が全部、金ピカで派手!!というふうに使う箔ばかりじゃなかったりもします。

 

例えば、私の↓↓作品は猫の周りに銀箔を使っています。金箔とはまた一味違った趣ですよね。こんなふうにいろいろありますよ~。

 

 

講義-第4回-売れやすい”絵の型”弐ノ型:鮮やかな色面+描画

 

鮮やかな色使いというのは、それだけで目を引くのでやはり人の印象に残りやすいです。

 

この型は風景画が特に取り入れやすいかもしれません。海・空・草原といったものは大まかに見て青や緑の色面で捉えやすいですし、紅葉なら赤もいけますね。

 

特に、赤・青・黄・緑色が印象的な絵の場合、迷った末に「〇色が好きだから」とか「この色が印象的な絵が欲しかった」という購入の決め手になることがわりと多くあります。

 

単純すぎると思うかもしれませんが、単に屋内に彩りが欲しくて絵を買い求める方は一定数います。

 

「絵を見て明るい気分になる」「癒されたりしたい」といった心理に強く働きかけるのが「色」である場合は多いですね。

 

展覧会に向けて点数を揃える場合はより色に意識して作品を描き分けて揃えたほうが売れる打率は上がるので、この型は結構有効です。

 

(赤色っぽい絵とか、青色っぽい絵とか)

 

自分にしか出せない色にこだわった巨匠も歴史上多くいたように、自分にしか出せないこだわりの色調や色の組み合わせをストックしておくと強みになりますよ。

 

講義-第4回-売れやすい”絵の型”参ノ型:文様(模様・柄)+描画

 

 

この型は技法に関係なく使っている画家さんがとても多いです。

 

日本画・油画・アクリル画・ペン画などなど他にも技法を問わず使える型だと思います。

 

私も画像のように金箔の部分に文様を入れることでよく使っていますね。

 

モチーフを1点とか2点とか決めて描いたその背景に文様(模様・柄)を入れたりしているものはかなり売れています。

 

画面に密度やボリューム感を出しやすいので、充実した画面作りにはもってこいの方法なわけです。

 

この型を取り入れるのが唯一難しいのが風景画ですね。

 

それ以外のものを描かれる画家さん(特に静物・花・動物・人物)が背景に困った場合は、この型がめちゃくちゃ有効です。

 

文様や柄は古代から絵画や衣装、建築において和洋様々な国の伝統的なものが多数存在するので、調べてみるものいいですね。

 

Google検索で”文様”で検索しただけ↓↓でいろいろ出てきました。

 

着物や洋服、スカーフの柄なども参考になりやすいです。

 

講義-第4回-売れやすい”絵の型”肆ノ型:日の丸構図

 

 

 

これはズバリ構図です。

 

日の丸構図とは、その名の通り日の丸国旗のようにメインとなるモチーフを画面中央に配置する構図です。

 

写真撮影の構図テクニックでよく使われるものですが、絵画の世界でも同じことが言えます。

 

上の私の作品2点を例に挙げると、背景とモチーフの面積の比率は違いますが、メインとなるモチーフ(猫)を中央に据えた構図を取っています。

 

構図の構成としてはとてもシンプルなのでモチーフの良さが強く伝わりやすく、見やすさがあるため飾る絵として好まれる傾向があります。

 

シンプルゆえに、メインが魅力的に映るかどうがで勝負する一点突破的な面もあるのでどれだけ自分が説得力を持って(こだわって)メインを描ききれるかも大切になってきます。

 

下はネットのフリー写真ですが、風景画でもこのように視線が集まる中心にメインを据えているものは全てこの構図になるので、目にしていることは多いんじゃないでしょうか。

 

 

ちなみに、風景画の中に建物以外の、花、動物などのモチーフをメインとして入れて描きたいときも同様に、それらを中心に入れることでこの構図が使えます。

 

大作・小作品ともに簡単に取り入れられるので、ぜひ使ってほしいです。

 

講義-第4回-売れやすい”絵の型”伍ノ型:物質の現象+描画

 

 

絵の具や描画材で作り出す物質の現象と描画を組み合わせた型です。

 

言葉で説明すると

物質の特性で作り出した物質的な部分と描画によって描き込んだ部分とをぶつけて、その差異でお互いを引き立てあって完成度を高める方法ですね。

 

画材の特性によってできることは多少変わりますが、画材をコントロールして使えるようになるための意識的な練習にもなる描き方です。

 

自分の身体的な癖が個性として狙わずとも出てきやすい描き方でもあるので、やってみると面白いと思います。

 

これに関して、いろんな画家や名画を観察してモデルとなる質感が見つけられると学びが大きいです。

 

この型も背景に迷いやすいモチーフを描かれる画家さんにオススメしやすいです。

 

ちなみに、風景画の場合でもこれを微妙な差異で画面の中で使い分けできるとなかなかテクニカルな仕上がりになると思います。

 

画材別に一例を簡単な文章にまとめるとこんな感じ↓↓

 

〇画材別例一覧〇

 

・水彩画・水墨画

→背景に滲み・ぼかし、水の跡を多用、マスキング、モチーフはそれらを控えめに描写する

 

・日本画

→背景に滲み・ぼかし、番手の粗い岩絵の具や雲母など物質感が強いものを多用、胡粉や方解末の盛り上げ、モチーフはそれらを控えめに描写する

 

・油画・アクリル画

→背景に筆・ペインティングナイフでの厚塗りや筆・ナイフ跡、部分的にグレーズ、モデリングペーストなどの盛り上げ、モチーフはそれらを控えめに描写する

 

・オイルパステル

→背景に厚塗りで多色混色、色の層を感じさせる痕跡、モチーフはそれらを控えめに描写する

 

講義-第4回-売れやすい”絵の型”まとめ

 

お疲れさまでした。

いかがでしたか?

 

今回は

 

売れやすい”絵の型”

をお送りしていきました。

 

あなたの作風に当てはまっている”型”はありましたか?

 

これもまた、ここで当てはまらない作風は絶対に売れないというわけではないです。

 

あくまでも、「市場の中で絵を買う人が買いやすい」=”売れやすい”ということでピックアップしています。

 

ちなみに私の場合には、これらを複数組み合わせてさらに型のバリエーションを増やしたりしています。

 

今回の内容を知って自分の持っている型ってどんな型だろう?いくつくらい持ち球があるかな~ってぼんやりでもいいので分析できるといいですね。

 

この型を参考にぜひ”あなたの型”を考えて新しく1点制作してみてほしいですね~~。

 

ではまた次の講義でお会いしましょう!

 

 

以下から今回のワークです。

 

講義-第4回- ワーク

 

今回のワークは、「売れやすい絵の型」を知ったあなたにとっての売れやすい絵を想定し、考えて制作をしてみる『あなたの作風と売れやすい”型”のマリアージュです。

 

今回の講義の内容を元に、「あなたの描きたい絵」に「市場で売れやすい絵の型」を意識して取り入れて、実際に作品を1点制作してもらいます。

 

”絵の型”は自分の作風と描きたいジャンルにどれを取り入れようとするかで、無理なくすんなりいけるものとかなり工夫のし甲斐があるものとがあると思います。

 

どちらにしても新しいものを取り入れてみるのは何かしらの刺激になることは間違いないので、この機会にぜひチャレンジしてみてください。

 

作品を制作するにあたって自分の作品への自己分析ができると、更に意味のある時間になると思います。

 

今回も回答フォームを埋めて、画像を提出してくださいね。

●ワークのねらい●

 

・あなたの作品の”型”を自分なりに分析してみる(作品の自己分析)

 

自分の作品と市場の需要(ニーズ)の落としどころを探る

 

・無理のない範囲で自分の作品を市場の需要(ニーズ)に寄せた制作をする

 

・あなたの中に新しい”型”を作ってみる

 

■ワーク実習の手順■

 

➀出題内容の回答を考える。

②回答した内容を元に作品の構想を練る。

③作品を1点制作する。

④出題内容の回答を、回答フォームに記入、送信。

⑤作品画像(最低1枚)をメール送付する。

 

※注意事項※

・あなたの制作に取り入れて参考にしてみる「絵の型」はどれを選んでもOKです。

 

・制作する作品の大きさは問いません(大きさは自由です)

 

・作品は実際に販売に出すことを想定して制作しましょう。

 

・額装の有無はどちらでもOK

 

※画像はメール添付で提出してください。

必ず氏名を忘れずに記入すること。(どなたの作品かわからなくなってしまいます(涙))

 

メール件名:【お名前〇〇〇〇 講義第4回ワーク回答】

 

画像提出はこちらメールアドレスへ↓↓↓

amikainoueart@gmail.com

 

 

最後はアンケートのお願いです。(あれば)

 

今回の講義内容での質問などもあればこちらにお願いします。

あなたやこの講座で学ぶ仲間にとって、充実した講座を作っていくためにあなたの抱えている悩みやギモンをぶつけてもらえると嬉しいです。

(※講義内容の参考にさせていただきます。)

 

※ワークへのコメント・添削返信は回答と画像の提出が全て揃った方から随時行います。

(返信目安は1週間前後)※

※セルフスタディコース【SSC】の方はワーク提出不要です※

 

    -講義 第4回 ワーク-
    『あなたの作風と売れやすい”型”のマリアージュ』

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    件名【お名前〇〇〇〇 講義第4回ワーク回答】

    もしくは件名か本文に氏名を忘れずに記入すること。(どなたの画像かわからなくなってしまいます(涙))

    画像提出はこちらメールアドレスへ↓↓↓
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    必須項目➀:作品画像(最低1枚)