【展覧会の準備方法を知る➁【作業タスク編⑧】】講義-第31回- 展覧会に備えて揃えるべきおすすめの道具
講義第31回の今回は展覧会に備えて揃えるべきおすすめの道具です。
今回は【講義-第22回-手堅く売れる画家の展覧会準備必須タスク一覧】の⑯にあたるタスクです。
これが作業タスク編の解説は最後になります。
展覧会準備~展覧会会期中にと、事前に備えて揃えておくといいアイテムを分類別にして紹介しています。
ではでは、早速いきましょう。
講義-第31回-展覧会に備えて揃えるべきおすすめの道具(作業タスク⑯)⑯展示会期中に必要な持ち物を用意をする
展覧会には作品や”仕掛け”のための小道具以外にも、あらゆるアイテムを準備しておくと安心です。
会場周辺や現地で調達可能なもの以外は確認して事前にしっかり準備しておきたいですね。
以下から分類別で解説していきます。
講義-第31回-展覧会に備えて揃えるべきおすすめの道具(作業タスク⑯)展示準備(搬入・搬出) 編
➀カッター
→作品を封入した箱を開梱する際に必要です。
→ダンボール等で発送搬入していない場合は無くてもOKです。
➁ガムテープ
→作品を送った場合、展示終了後また送り返す際の荷造りで使用するので、作品と一緒に箱に入れておいてしまうと楽です。
→会場の備品で使わせてくれることもありますが、基本的に自分で持っていくのが筋だと心得ておきましょう。
➂軍手(綿の手袋でも)
→ダンボール等での搬入の場合や、作品を取り出したり、大きく移動させるときにはあると便利です。
→グループ展等で他人の作品を触る機会がある場合も必要に応じて使えるよう備えておくといいですね。
※④荷造りベルト(バンド)
→これは気になるなら準備しておくといいでしょう。ダンボールで梱包した最後にかける荷造りのヒモです。
→使い捨て的なものと、繰り返し使えるものとがあります。
※⑤メジャー・水平器
→これはどうしても気になるなら準備しておくといいでしょう。
→持って行かなくても会場の備品で貸し出してもらえることは多いです。
(100均の水平器は正確じゃないのでオススメしません!)
講義-第31回-展覧会に備えて揃えるべきおすすめの道具(作業タスク⑯)展示飾り付け 編
➀額立て
→小さめの作品で壁面に飾りつけをしない場合には、額立てがあると見栄えするのでオススメです。(ちなみに私はサービスで作品に付けてます)
→ポストカードを販売する場合でもあるとカッコが付きますね。
➁枕
→画像のようにプチプチを丸めたもので十分OKです。ダンボールを三角に折ったものでもいけます。
→壁面だけでなく、置きで作品を飾り付ける可能性がある場合に角度を付けて飾れるのであったほうが作品を見やすく展示できます。(最悪、会場にテープとプチプチがあれば即席で作れます)
➂ひっつき虫(または練りゴム(キレイなもの)
→自作したキャプションなどを壁面に掲示する際に、壁に穴を空けずに済みます。
→立体作品を展示する方もあると便利です。(ゆるく固定できる)
→事務用品などがある場所やホームセンターで手に入ります。
講義-第31回-展覧会に備えて揃えるべきおすすめの道具(作業タスク⑯)会期中に持つバッグの中身 編
展覧会の会期中に在廊するにあたって、最低限所持しておくべきアイテムです。
あまり大きなバッグを持ちながらいると野暮ったいので、小さい斜め掛け等のバッグに収納して持っておくといいでしょう。これだと両手も空くので、接客もしやすいです。
➀芳名帳(ノート)とペン
→会場にただ置いてある芳名帳よりも、作家自ら感触の良かったお客様にご住所を頂くほうがこの先作品を買ってくれる可能性のある”見込み客”をゲットしやすいです。
→あくまで大切な個人情報を頂くことを意識して、きちんと所持して管理できるサイズ感のものを選ぶといいでしょう。
→お客様にご住所を書いてもらうものなので、あんまり安っぽいものは避けた方がいいです。
➁名刺
→感触のよかったお客様に渡すための宣伝アイテムです。また、名刺を下さる方もいるので、交換できる相手はけっこう良いお客様の可能性が高いです。
→女性の作家さんは特に、住所や電話番号などが入った名刺と入っていない名刺(SNSのみとか)を別々に作って相手によって使い分けることをおすすめします。(防犯のため)
➂名刺入れ
→自分の名刺を入れておくのはもちろん、先方から頂いた名刺をしっかりと保存しておけるもの、相手に見られても恥ずかしくないものを用意しましょう。
④裏貼りで使う耐水性のペン
→額縁裏と差し箱に貼り付けている”裏貼り”に使用している耐水性のペンは、裏貼りを忘れてしまっていたうっかりミスへの対応のためにあると安心です。
→購入したポストカードなどにサインを求められる場合があったりするので、そういったときにサッと対応できるように所持しておきましょう。
⑤筆記用具(ボールペン)
→個人的なメモ書き(その場でのお客様の反応とか)や、作品の搬出で作品を発送する場合は宛名書きなどで使うので一本忍ばせておくのがいいです。
※➅デジカメ(スマホカメラでOK)
→これはあればでOKです。デジカメがある場合には活動記録のための資料として写真はなるべくたくさん撮っておくと、ポートフォリオ等にも使えます。(スマホよりもデータ(メモリーカード)などで遺せる)
→今はスマホのカメラの性能が高いですし、SNS等で撮影した写真を扱うことも多いので、スマホがあれば問題ないです。
※⑦裏貼り用の予備シール
→これはあればでOKです。万が一、裏貼りを忘れてしまっていたうっかりミスに対応できます。
講義-第31回-展覧会に備えて揃えるべきおすすめの道具(作業タスク⑯)額縁の不備対応 編
万全に用意したつもりでも、会場では不測の事態が起きたりするものです。
せっかく作品を気に入ってもらえたのに、額の不備で返品なんてことになったら悔しいし悲しすぎますよね。。
そういう事態を起こさないためにも用意してもらいたい一式です。
➀ケブラー紐
→額ひもの予備です。万が一、千切れたりしてしまっていた・紐を結び忘れてしまっていた場合の対応のためです
➁はさみ
→ケブラー紐を扱うために入れておきましょう。
➂裏板押(トンボ)金具類
→作品の額縁に使用しているものに万が一不備があった場合に取り換えられるよう、予備として持っていると安心です。
④プラスドライバー
→裏板押(トンボ)金具類を留めているネジをしっかり締めるために必要です。
→裏板押(トンボ)金具類がゆるくなっていたりする場合があるので、特に売約済みの作品はきちんとネジを締めてから送り出すようにしましょう。(できれば会場で点検しましょう)
⑤ニードル
→裏板押(トンボ)金具類を新たに取り付ける必要があった場合、ネジ穴の穴あけのためにあるとスムーズです。
講義-第31回-展覧会に備えて揃えるべきおすすめの道具(作業タスク⑯)額縁メンテナンス 編
➀アクリルクリーナー(ポリケアF70)
→額縁にセットしたアクリルの汚れを取ったりホコリを付きにくくしてくれる溶剤で、これは泡状で出てきます。下で紹介するアクリル用のクリーンクロスで拭き取って使います。
→エレクリーンもおすすめです。↓(これは霧状)
➁アクリル用クリーンクロス(眼鏡拭きなど)
→額縁にセットしたアクリルの汚れやホコリを優しく拭き取れます。けっこう指紋などが付くと厄介なので、1枚は持っておくといいですね。
→眼鏡拭きなどの柔らかい布でも許容範囲でしょう。
➂タミヤ モデルクリーニングブラシ(静電気防止タイプ)
→アクリルには静電気でホコリが付いてしまって取れないことが多いのですが、そういたゴミをササっと取り除くための道具です。(本来は鉄道模型などに使うものですが)
→正直、最近では私は一番この道具を愛用してますね。。というのも、いくら柔らかい布でもしっかり溶剤を付けて表面を拭き取ろうとしたらやっぱり細かく傷は付いてしまうんじゃないかなあと思うわけです。。指紋や唾飛んだ唾などは仕方ないとして、ホコリくらいならこれで十分だと思います。
→何より、アクリルを傷付けないであろう優しいものなのでおすすめです。
講義-第31回-展覧会に備えて揃えるべきおすすめの道具(作業タスク⑯)まとめ
お疲れさまでした。
いかがでしたか?
今回は
展覧会に備えて揃えるべきおすすめの道具
をお送りしていきました。
どうでしょう、全部持っていましたかね??
今もし持っていないアイテムがあれば、ぜひ揃えておいてほしいですね。
揃えておくべきもののほとんどは、作品(額縁)のコンディションのため、もしもの不備があった場合への備えです。
会場によっては備品で対応してもらえることもありますが、自身で揃えて所持しておくのが作品を送り出す責任を持つ画家のスタンスと心得ておきましょう。
また次の講義でお会いしましょう!
今回のワークはお休みです。今まで出題したワークと、展覧会や研究のための制作とご自身のペースで進んでいきましょう~!…次回ワークがちょっとハードかもしれないので、備えておいてくださいね(^^)!
もちろん、質問や作品についてのアイディアやアドバイス等、何かあればメールでのご質問もお気軽にくださいね。
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