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講義-第20回-手堅く売れる画家の準備事務タスク一覧

 

 

【展覧会の準備方法を知る①【事務タスク編】】講義-第20-手堅く売れる画家の準備事務タスク一覧

 

講義第20回の今回は手堅く売れる画家の事務タスク一覧です。

 

展覧会成功のための準備は作品を描いて用意する(制作)…といったことは言わずもがななのですが、そういった分かりやすい行動や作業よりももっと地味な部分の”事務”が後々ボディーブローのように効いてきます。

 

手堅く売れていく画家とそうでない画家の違いの差がここにあると言っても過言ではないでしょう。

 

今回は手堅く売れる画家がこなす事務タスクを一覧にしました。これを見て、「うわ~~、作業量が多い・・・こんなにやらなくちゃいけないの・・・」と最初は思うかもしれませんが、やってみれば案外そんなに多いと感じないものです(^^)

 

逆に言えば、事務は最低限これをこなせばOK!とも言えるのでまずはどんなことをすればいいのかの概要を押さえていきたいところです。

 

ではでは、早速いきましょう。

 

講義-第20-手堅く売れる画家の準備事務タスク一覧事務の概念

 

 

ここで言う事務とは、画家(アーティスト)が制作以外に行う、アーティスト業を維持するための作業であり、展覧会成功のための下準備です。

 

本来はこの一覧の事務タスクは画商さんがすべき仕事が多く含まれているので、画家自らが行う業務ではなかった内容と言えます。(やってもらう代わりに、画家は低い歩合で使われている現場が多いわけですが・・・。)

 

事務を画家自らが行うということは、本来画商さんに割り当てられる歩合もこちらが確保して売上の取り分を増やすためだと考えてください。

 

講義-第20-手堅く売れる画家の準備事務タスク一覧手堅く売れる画家の準備事務タスク一覧

 

①スケジュール管理

 

②提出物の期限

 

➂会場(仕事先)との交渉

 

④DMの作成

 

⑤会場との連絡

 

➅DMの発送

 

⑦PR文書の作成

 

⑧メディアへの対応

 

⑨SNSやHPなどの更新

 

⑩最終確認

 

⑪トラブルの処理

 

⑫取材や出張

 

⑬各種管理

 

⑭確定申告

 

⑮交際

 

⑯健康管理

 

展覧会のための準備事務タスク一覧です。解説を入れつついきます(^^)

 

①スケジュール管理

→複数の展覧会の日程調整や各種事務作業の予定管理です。

→本人が把握しやすい方法を取るのが一番ですが、これについては先の講義で詳しく取り上げます。

 

②提出物の期限

→作品リストやDM作成の素材提出など書類の作成と提出です。

 

➂会場(仕事先)との交渉

→会場の下調べ(面積的とか)・資料の作成・アポイントメント・交渉(契約書)・提出物など企画書の作成もですね。

→講義 第15回・16回・17回・18回・19回の内容が該当します。

講義 第15回 いい会場を見つけるポイント 8つ

講義 第16回 営業用のポートフォリオ・資料を作る

講義 第17回 【発展/深堀り】企画書とアーティストステートメントを作成する

講義 第18回 展示を取り付けるための営業の流れ

講義 第19回 会場契約時の注意事項と契約書

 

④DMの作成

→印刷業者の選定・データの用意・校正・入稿までです。

→画像データ(作品や顔写真など)は最低限自分で用意するとしても、デザインや作成そのものをデザイナーや業者に注文して解決するというのもアリです。(井上はそうしてます)

→DMの作成については先の講義でも詳しく解説します。(第32回)

 

⑤会場との連絡(特に搬入搬出)

→搬入搬出について・会期中について・DMについて(主に誰が作るのか/費用)・キャプションやポップについてが大事な連絡事項です。

※搬入搬出について

→特に細かな打ち合わせが必要です。

 ・車の場合:駐車時間や駐車場所(搬入日と搬出日でそれぞれ勝手が違う場合など)

 ・郵送の場合:何日・何時必着か?(間違えると大変)搬入当日着なのか、前日なのか(百貨店などの企画展の場合初日の搬入飾り付けはほとんどないです。美術館での団体展の場合は初日の午前中もありますが、貸画廊はまちまちです。)

 ・荷物の名前は作家本人か?画廊名義か?(作家本人が多いです)額屋さんで額装してもらって直接会場へ送る場合などに確認が必要です。

 

➅DMの発送

→発送先の資料の確保、材料の確保、略歴の作成、資料の作成、宛名書き、投函

→ここが事務の中で大幅なボリュームを占めている作業です。資料や略歴に関してはポートフォリオのものと同様でOKです。

 

⑦PR文書の作成

→PR文書はメディアに展覧会を紹介してもらったり、取材をしてもらうために送る文書です。

→DM発送する際に必要なものなので、書き方など先の講義で詳しく解説します。(第33回~第35回)

 

⑧メディアへの対応

→事前のインタビューや内容確認(大体の答えを用意しておく)

→掲載紙の確保と記事のスクラップ(自分の活動記録・営業資料に使うため)

→特に新聞は何日ごろに掲載されるか(朝刊か?夕刊か?)の確認を先方と取って、必ずチェックして確保しましょう。新聞社によってはバックナンバーを発送してもらえる場合もあります。

 

⑨SNSやHPなどの更新

→できれば定期的な更新がファンを作る有効な手立てです。スマートフォンがあればいずれにしても大体のものが無料でできるので、まだ手を付けていない人は絶対に始めることをオススメします。(Facebook/Instagram/X(旧Twitter)

 

⑩最終確認

→主にはキャプションの内容や搬入出の時刻など、もろもろの先方との打ち合わせた内容の最終的な確認です。

 

⑪トラブルの処理

→起こりうるトラブルとしては画料等の未払い・盗作・人的被害(ギャラリーストーカー)などです。

→これらを防ぐためにも契約書作成や先方との話し合いはしっかりしておきたいですね。

 

⑫取材や出張

→交通チケットやホテルの手配です。特に、展覧会の開催が地方で会期中会場へ詰める場合に必要になります。地味に大変なのは取材先や出張先の下調べですね。

→画商さんが歩合と引き換えに費用を出してくれる場合にはやらなくてもOKなものの典型の1つです。

 

⑬各種管理

備品・道具・データ(PCや写真)などの管理とあとは補填もですね。

 

⑭確定申告

→日々の領収書管理や帳簿、税務相談などお金周りです。どうしてもやりたくない場合は税理士さんにお願いするのも1つの手です。

 

⑮交際

→画商さん・デパート、様々な業者との付き合い、画家・作家などの同業者や異業者は仕事が回って来たり、お願いしたりと繋がりは大切なのでここも仕事のうちと言えます。会食や名刺交換など。

→人付き合いがあまり得意ではない・・・と思う方には無理強いはしませんが、リアルな現場には有益な情報が多いのは間違いないです。

→お客様との距離感(特に女性作家は見極めましょう)

 

⑯健康管理

→睡眠・食事・精神面や、家族についても。1日やったら終わり!というわけではなく、ある程度のスパンを持ってのお仕事なので基本的なことではありますが気を配りたいですね。

→画業こそ生涯現役が叶う職業です。

 

講義-第20-手堅く売れる画家の準備事務タスク一覧まとめ

 

お疲れさまでした。

いかがでしたか?

 

今回は

 

手堅く売れる画家の準備事務タスク一覧

をお送りしていきました。

 

画家自らがこれらの事務を行えば、画商さんは必要がなくなるわけで全てを一人で自由にこなせるようになるとも言えますし、その分責任は大きくてもリターン(歩合・取り分)もまた大きくできます。

 

業界全体が過渡期の今は特に、この事務を疎かにしないことが画家自身で売り上げを手堅く得るための分かれ道でしょう。

 

また、画商さんが行う業務が大体どんなものかを自分で実践してみることで条件によって画商さんを頼るか頼らないか(歩合と引き換えに事務をお願いする価値)を適切に判断できる感覚も身に付きます。

 

それでは、また次の講義でお会いしましょう!

 

講義-第20- ワーク

 

今回のワークは、『新たな試みを入れて1点制作するです。

 

しばらく作品制作ではない課題とお休みが続きましたが、ここでまた制作課題です。

 

制作が安定してくると、大体”型”や使う色・画材も決まってくるのが普通だと思います。

 

それでもちろんOKではあるのですが、慣れてくると新たな挑戦や成長が無くなってくるという側面もあります。

 

そこで、

 

①1枚描き上げるのに選んで描いたことのないモチーフ

 

②1枚完成させるために使ったことのない画材

 

➂今までの制作で使ったことのない色

 

➃その他新たな試み

 

これらのどれか1つでOKなので取り入れて制作をしてみましょう。

 

制約が1つでも加わることで普段なら何気なく制作してしまうところが、途端に工夫を強いられたり逆にひらめいたりすることもあると思います。

 

以前にも繰り返ししつこく書いていますが、ワークの必須項目に沿って制作で感じたことを言語化することは作品解説やセールストークをするにあたっても重要です。

 

ここで見えてくる感覚を味わって大切にしてほしいのと、”新しく自分の制作に合った何か”を見つけられると制作の幅が広がるのでぜひ取り組んでみて下さい。(^^)

ワークのねらい

 

・普段の制作に新しい挑戦を課す

 

自分の制作に合うもの、新しいものを探して取り入れるアンテナを張る

 

・新しいものを取り入れたことで生まれる不自由さや上手くいかないといった困難をどう工夫するか考えて実行できた感覚を先の制作に活かす

 

・1枚の作品を完成、完結させる意識付けをする

 

ワーク実習の手順

 

①出題内容の回答を考える。

➁出題内容の回答を、回答フォームに記入、送信。

➂今回制作した作品画像・写真をメール添付で提出。

 

注意事項※

 

・作品の大きさは問いません。(自由です)

 

・額装の有無も自由とします。

 

・絶対ではないですが、できれば販売に向く素材選びを意識しましょう。(不安なら取り組む前に質問してくださいね)

 

画像はメール添付で提出してください。

必ず氏名を忘れずに記入すること。(どなたのご提出かわからなくなってしまいます(涙))

 

メール件名:【お名前〇〇〇〇 講義第20回ワーク回答】

 

画像提出はこちらメールアドレスへ↓↓↓

amikainoueart@gmail.com

 

 

最後はアンケートのお願いです。(あれば)

 

今回の講義内容での質問などもあればこちらにお願いします。

あなたやこの講座で学ぶ仲間にとって、充実した講座を作っていくためにあなたの抱えている悩みやギモンをぶつけてもらえると嬉しいです。

(※講義内容の参考にさせていただきます。)

 

ワークへのコメント・添削返信は回答と画像の提出が全て揃った方から随時行います。

(返信目安は1週間前後)※

セルフスタディコース【SSC】の方はワーク提出不要です※

    -講義 第20回 ワーク-
    『新たな試みを入れて1点制作する』

    メール添付で画像提出してください。

    件名【お名前〇〇〇〇 講義第20回ワーク回答】

    もしくは件名か本文に氏名を忘れずに記入すること。(どなたの画像かわからなくなってしまいます(涙))

    画像提出はこちらメールアドレスへ↓↓↓
    amikainoueart@gmail.com

    必須項目:作品画像(最低1枚)引きと寄り、両方あったほうが細かく色々気付けてアドバイスできるかもしれません。