【展覧会で受注オーダーをゲットする➂】講義-第46回- お取引の連絡テンプレートと連続オーダーを狙うために
講義第46回の今回はお取引の連絡テンプレートと連続オーダーを狙うためにです。
さて、これまでの第44回と第45回では受注オーダーを受けるにあたって決めておきたい項目やスムーズなお取引のための手順を解説してきました。
今回はお客様と連絡を取る際に使える連絡テンプレートと、連続オーダーをゲットするための方法と考え方を解説していきます。
テンプレートを活用すれば、お客様とのやり取りも難しく構えずにできると思います(^^)
連続オーダーのための”ネタ”もチェックしてくださいね。
ではでは、早速いきましょう。
講義-第46回-お取引の連絡テンプレートと連続オーダーを狙うためにお取引の連絡テンプレート
「あなたに絵を描いてほしいんだけど・・・」とか「作品を頼みたい」なんて言ってもらえたり、連絡をもらったりした際にどんなふうに連絡して話をまとめたらいいのか・・・それを解決するためのテンプレートです。
テンプレート=「雛型」「お手本となる元ネタ」ですからそのまま使うもよし、これを元にして文言など変形させてももちろんOKです。
対面で話を進めていける場合よりも、メールメッセージなどで連絡を頂いた場合のほうが使える内容です。
こんな感じで連絡ができればグッド!というものとして考えてください。
とりあえずそのまま使うなら青文字の部分を変えたり、削ったりが推奨です。
- ➀受注オーダー決定前、連絡をもらった後のファーストコンタクト
- ➁ファーストコンタクト後、受注オーダー規約への同意からオーダー開始後の流れをお知らせする
- ※作品イメージについてのヒアリングを重ねる
- ➂ヒアリングを元に作成した受注書を送付して前金の入金先をお知らせする
- ④受注書OKから入金確認済み、ラフ案(下描き)制作開始をお知らせする
- ⑤ラフ案(下描き)のOK打診のやり取り
- ➅本画制作 開始~制作期間(額装も)の返信対応
- ➆納期・作品完成連絡と引き渡しについて
- ➇入金確認後、作品を発送
- ➈取引完了の連絡とお礼
➀受注オーダー決定前、連絡をもらった後のファーストコンタクト
件名:受注オーダーの件につきまして
〇〇 〇〇様
初めまして、この度はご連絡ありがとうございます。
私の作品を気に入っていただきまして、とても嬉しい限りです。
早速ですが、受注オーダーをお考えとのことですので以下4点についてのヒアリングと、受注オーダーについての規約についてお伝えしたく思います。
➀ご予算
➁作品サイズ
➂現時点でざっくりどんな感じの作品(過去の作家名の作品でも)・描いてほしい題材やモチーフ(例:犬・猫)
④間に合わせたい〆切(納期)がもしあれば(制作には現在〇ヵ月~〇ヵ月ほどお時間をいただいています)
こちら4点をお知らせください。
ちなみに、参考までに〇〇様が挙げてくださった作品 (作品名) の本体価格は サイズ〇〇号 で 税込み¥〇〇〇〇〇 です。(額装込みです)
受注オーダーの場合ですと、作品の本体価格とは別途にサイズ関係なく 一律オーダー料 (¥〇〇〇〇〇) を頂いております。
ですので、受注オーダー料+本体価格 をお支払いいただくことになりますのでご了承ください。
サイズによって本体価格が変わりますので、詳しくは添付画像の「価格表」をご参考ください。
また、受注オーダーにあたっての規約を設けております。
こちらも添付しました「規約・同意書」をご覧のうえ、ご納得いただけましたら4点のヒアリング内容を踏まえてオーダーを進めさせていただきますので必ずご一読をお願いいたします。
ご返信をお待ちしております、どうぞ宜しくお願いいたします。
作家名
→このテンプレートでは「価格表」と「規約・同意書」が準備されている前提です。もし2つの用意が無い場合はサイズと価格の目安を明記する・規約の中身をベタ打ちしてしまってもいいと思います。
→オーダー料を取らない場合はその下りは不要です。
→この連絡で、「高い」とか「なんか面倒・やめた~」という方はそういった返信が来るか、連絡が切れたりするのでそういう場合はご縁が無かったと切り替えましょう。キャンセルでも連絡が来た場合には丁寧に返信して終えればOKです。
➁ファーストコンタクト後、受注オーダー規約への同意からオーダー開始後の流れをお知らせする
件名:受注オーダーのヒアリング内容確認とオーダー開始後の流れについて
〇〇 〇〇様
ご返信ありがとうございます。
受注オーダーについての規約に同意いただきましてありがとうございます。
それでは内容を進めさせていただきますね。
➀ご予算
→¥〇〇〇〇〇 (オーダー料¥〇〇〇〇〇+本体価格¥〇〇〇〇〇)(額装込み)
➁作品サイズ
→〇〇号
➂現時点でざっくりどんな感じの作品(過去の作家名の作品でも)・描いてほしい題材やモチーフ(例:犬・猫)
→(先方からのメールの返信内容)
④間に合わせたい〆切(納期)がもしあれば
→(先方からのメールの返信内容)
➀ご予算と②作品サイズは上記で決定いたします。
④の納期ですが、お急ぎでないようでしたので、以下の流れに沿っての納期となります。
〇取引開始後の流れ〇(例)
➀ヒアリング終了で受注書作成→確認→前金の入金(オーダー料+本体価格の30%)
➁ラフ案(下描き)開始 (前金の入金確認後から)
- ➂ラフ案(下描き)のOK打診のやり取り(ラフ案修正〇回まで)→決定 (大体2~3週間)
- ④本画制作 開始~制作期間(額装も) (ラフ案決定後から〇ヵ月~〇ヵ月)
- ⑤納期・完成作品の引き渡し→お客様からの入金の確認(〇月頃予定)
- ➅取引完了
※➂の内容がもう少し必要なら、ここで聞きたいことを書く※
➂の内容についてもう少しヒアリングさせてください。
・(聞きたいこと)
・(画像など、お客様に送ってほしい資料について)
それでは、上記の内容についてをお知らせください。
引き続き、どうぞ宜しくお願いいたします。
作家名
→価格が価格表と食い違っていたら、再度確認をする内容を送りましょう。
→納期が迫っている条件を出された場合には、時には断る勇気も必要なこともあります。お客様とくれぐれも必ず擦り合わせをしましょう。
→➂の作品の内容に関してのヒアリングは更に必要ならでOK。
→ヒアリングが足りない場合は「まだイメージが掴めないのでもう少し伺わせてください」といった感じで引き出したいことを訊けばOKです。(もしお互いに通話のほうが都合がいい場合は、それを聞いてメモするのもアリです)
➂受注書作成のためにお客様情報を頂戴する→ヒアリングを元に作成した受注書を送付して前金の入金先をお知らせする
件名:受注書作成にあたりまして
〇〇 〇〇様
お世話になっております。
今回のオーダーについての受注書を作成致しますので、以下の項目のお客様情報をお知らせください。
・お名前
・郵便番号
・ご住所
・お電話番号
どうぞ宜しくお願いいたします。
作家名
件名:受注書のご確認願いと前金のご入金について
〇〇 〇〇様
お世話になっております。
作品イメージについてのヒアリング、お客様情報のお知らせありがとうございました。
今回のオーダーについての受注書を作成致しましたので 添付データ(画像) にて内容をご確認ください。
受注書に誤りがございませんでしたら、下記の入金先へ前金のお振込みをお願いいたします。
事前に入金のタイミングをお知らせ頂けますと幸いです。
前金は(オーダー料(¥〇〇〇〇〇)+本体価格の30%(¥〇〇〇〇〇))ですので、 ¥〇〇〇〇〇 になります。
●お振込先情報●
--------------------
銀行名:〇〇銀行 〇〇支店
口座種類:〇〇
口座番号:〇〇〇〇〇〇〇
口座名義:〇〇〇〇〇〇〇
--------------------
お振込みが完了致しましたら、お手数ですがご一報をお願いいたします。
ご連絡を受けましてからご入金の確認が出来次第、早速ラフ案(下描き)制作に入らせていただきますのでどうぞ宜しくお願いいたします。
作家名
→もしここで1週間以上待っても前金が入金されなかった場合は連絡を入れたほうがいいです。(最悪キャンセルになることもあると覚悟はいつでも持っておきましょう)
→お客様の入金のタイミングによっても納期の日程がずれ込むことはあるので、その都度(〇頃予定になります)と入れるといいです。
→会場や画商さんを間に入れる場合には振込先などはお任せすることもあると思うので、そこは柔軟に対応しましょう。
④受注書OKから入金確認済み、ラフ案(下描き)制作開始をお知らせする
件名:前金のご入金確認完了とラフ案制作開始のお知らせ
〇〇 〇〇様
お世話になっております。
前金のご連絡並びにご入金いただきましてありがとうございました。
こちらで確認が取れましたので、ラフ案の制作に入ります。
ラフ案(〇枚)が仕上がり次第またご連絡いたしますね。
完成しましたラフ案から選んでいただきまして、その後の修正などはあれば〇回まで承ります。
引き続き、どうぞ宜しくお願いいたします。
作家名
⑤ラフ案(下描き)のOK打診のやり取り
件名:ラフ案の選択と修正・要望箇所について
〇〇 〇〇様
お世話になっております。
ラフ案が仕上がりましたので、添付画像をご確認いただき、それぞれに番号を振っておりますので選んだものの番号と、修正や要望箇所があればお知らせください。
引き続き、どうぞ宜しくお願いいたします。
作家名
→ここには入れていませんが、できれば「ヒアリングで〇〇とのことでしたので、〇〇を〇〇にしてみました」など、制作したラフ案それぞれの解説を文章内に入れたほうがいいです。
➅本画制作 開始~制作期間(額装も)の返信対応
件名:前金のご入金確認完了とラフ案制作開始のお知らせ
〇〇 〇〇様
お世話になっております。
前金のご入金連絡並びに、ご入金いただきましてありがとうございました。
こちらで確認が取れましたので、ラフ案の制作に入ります。
ラフ案(〇枚)が仕上がり次第またご連絡いたしますね。
完成しましたラフ案から選んでいただきまして、その後の修正などはあれば〇回まで承ります。
引き続き、どうぞ宜しくお願いいたします。
作家名
➆納期・作品完成連絡と引き渡しについて
件名:作品完成のご連絡とお引き渡しについて
〇〇 〇〇様
お世話になっております。
長らくお待たせしておりました、オーダーいただきました作品が完成いたしました。
画像を添付しておりますのでご確認ください。
残りの画料(本体価格の70%)の¥〇〇〇〇〇 を下記の入金先へのお振込みをお願いいたします。
●お振込先情報●
---------------------------
銀行名:〇〇銀行 〇〇支店
口座種類:〇〇
口座番号:〇〇〇〇〇〇〇
口座名義:〇〇〇〇〇〇〇
---------------------------
お振込みが完了致しましたら、お手数ですがご一報いただけますと幸いです。
ご連絡を受けましてご入金の確認が出来次第、発送準備をいたしますのでどうぞ宜しくお願いいたします。
作品の発送につきましては、受注書作成の際に頂きましたご住所へを予定しておりますが、もし別の発送先をご指定の場合には以下情報をお知らせください。(加えて日時指定もあればお願いします)
・お名前
・郵便番号
・ご住所
・お電話番号
・日時指定
引き続き、どうぞ宜しくお願いいたします。
作家名
→作品の完成画像は作品のみと、額装してある状態2枚を添付できると良心的です。
→ここでまさかの「やっぱりいらない(仕上がりイマイチ)キャンセル」が起きた場合は、規約書を改めて送って
「前金は返金できない、お客様都合のキャンセルになる」旨を伝えて取引を閉じましょう。
➇入金確認後、作品を発送
件名:画料のご入金確認完了と作品発送のお知らせ
〇〇 〇〇様
お世話になっております。
画料のご入金連絡並びに、ご入金をいただきましてありがとうございました。
こちらで確認が取れましたので、作品を発送させていただきました。
以下の発送先にお送りいたしました。
・お名前
・郵便番号
・ご住所
・お電話番号
・日時指定
いよいよ作品がお手元へ参りますが、最後までどうぞ宜しくお願いいたします。
作家名
→ここでは作家からお客様へ直接作品を送るやり取りになっていますが、会場や画商さんが間に入る場合にはまた勝手が変わってきます。
(会場へ送って、会場からお客様に送るか、お客様が受取りに来店することが多い)
➈取引完了の連絡とお礼
件名:この度はありがとうございました。
〇〇 〇〇様
お世話になっております。
作品が無事にお手元へ届きましたようで、安心いたしました。
この度いただきましたご縁を糧に、精進して参ります。
本当にありがとうございました!
作家名
→配送会社の通知でお客様の元へ届いたかどうかは分かると思うので、分かった時点でお礼の連絡を入れるか、お客様から作品が届いた連絡に返信するような形で送りましょう。
→お礼状はまた別で作品に同封するか、後日改めて直筆で書いて送りましょう。メールよりも、お礼状の内容を濃いめにしたほうがいいです。
講義-第46回-お取引の連絡テンプレートと連続オーダーを狙うために連続で受注オーダーをゲットする方法と考え方
繰り返しになりますが、受注オーダーは展覧会で会場の作品を販売していった次のステップか、それと同時に得られる収入を伸ばすための有効な戦略です。
展覧会がある時は展覧会で売上を立てることで収入を得られますが、展覧会がない時はこの受注オーダーを受けられると収入の安定を狙っていけます。
受注は前提として「あなたにお願いしたい」「あなたに描いてもらいたい」と思ってもらうことは必要ですが、”受注してもらいやすいネタ”というものが存在します。
以下で挙げる”ネタ”は、あなたが得意とする画風やジャンルによって受注を承るかどうかの吟味は必要になると思いますが、折りに触れて「頼んでみようかな」と思ってもらいやすいものなので頭に入れておくといいでしょう。
また、”連続でオーダーをゲットしやすいもの”は、言い換えると「連作やシリーズものに出来て、枚数を集める楽しみが生まれやすい”ネタ”」
”受注してもらいやすいネタ”は、言い換えると「オーダーメイドしてもらうことで、よりお客様に対して唯一無二の特別感を演出しやすいもの」です。
「自分の得意とするジャンルや画風なら、どんなものが連作・シリーズ化させやすいか?唯一無二の特別感を演出しやすいか?」を考えることも重要です。
この考え方自体が受注オーダーを増やすことはもちろん、そもそもの制作で作品の質(総合的な見え方や完成度)を上げることにも繋がりますよ。
- ☆連続で受注オーダーを狙うための”ネタ”☆
- ➀季節感のあるもののシリーズ化・季節感で掛け替えするもの
- ➁ペットの肖像画(1頭・複数頭)
- ➂自分や家族の肖像画(一人・複数人)
- ④掛け替えの必要な縁起物や行事もの
- ⑤人生の節目・アニバーサリーもの
- ➅お祝いもの・特に新築祝い
- ➆パーソナルなもの
➀季節感のあるもののシリーズ化・季節感で掛け替えするもの
受注オーダーをシンプルにゲットしやすいネタです。連作やシリーズものにするにあたってもジャンルを問わず落とし込みやすいので、連続オーダーを狙いやすいです。
今この現代においては、掛け軸を飾っていたような床の間のない家屋が増えてはいるものの、限られたスペースの中でも季節感を大切にして絵を掛け替えたいという方は少なくないです。
季節感を感じるものであれば、ざっくり「春・夏・秋・冬」で四季の連作4枚が王道でおすすめです。
もっとバリエーション豊かにしたいならカレンダーのように12枚をひと揃えとして攻めるのもいいでしょう。
連作やシリーズの枚数を多めに提案する場合には、単価が安く上がる支持体や画材などでオーダーを提案する手が使えます。(色紙とか)
➁ペットの肖像画(1頭・複数頭)
特に、動物画(犬・猫が多め)を得意とする作家さんがよくやっている”ネタ”ですが、動物を描くのもOKという作家さんにはぜひおすすめしたいです。
資料となる写真を送ってもらうことや、できれば描くペットにまつわるエピソードなどをメールメッセージでのヒアリング(メールがダメなら電話・手紙・郵送で写真の現物など)でしっかりしておくのが重要です。
と今生きている子を描くという場合と、亡くなった子を描くという2通りのパターンが多いです。
複数頭いる場合には1枚に1頭ずつか、複数頭を1枚に収めるかで提案のバリエーションができますよ。
➂自分や家族の肖像画(一人・複数人)
特に、人物画を得意とする作家さんや似顔絵画家さんなどがよくやっている”ネタ”なので、人物を描くのもOKという作家さんにはぜひおすすめしたいです。
このオーダーの感覚は⑤と近いですね。
➁のペット肖像画の場合と気を付ける点や提案できる点は似ています。
資料となる写真を送ってもらうことや、できれば描く方にまつわるエピソード(人となり)などをメールメッセージでのヒアリング(メールがダメなら電話・手紙・郵送で写真の現物など)でしっかりしておくのが重要ですね。
④掛け替えの必要な縁起物や行事もの
➀と少し似ていますが、あえて別にしています。
ここに該当するのは、お正月やひな祭り、端午の節句、ハロウィーン、クリスマスなどの伝統があって、
「おめでたい・ポジティヴなイメージで屋内の飾り付けを伴う行事関連もの」です。
他には、干支など毎年お飾りが変わる縁起物もいいですね。
こういったものはそのシーズンだけ飾るために作品が必要になるようなものですよね。
普段これらのテーマで制作していない作家がポッと描いてみたはいいものの、在庫として手元にずっと残ってしまった・・・となるよりかは受注で受けて制作するほうが現実的には効率がいいというのもあります。
とはいっても、ポートフォリオに前例や具体的に近い作品が会場になくていきなり「お雛様も描きますよ!」と言われても仕上がりの想像がしにくくて頼みづらいのがお客様心理です。
もしこの”ネタ”での受注オーダーを狙いたいなら、できれば展覧会の開催時期と近い行事のモチーフを描いた作品を1点でも制作して展示しておくといいです。
(例えば展覧会開催時期が1~3月ならお正月関連~お雛様など/その年が卯年ならウサギ~龍など)
その1点が売れなかったとしても”見本”になってくれるので、作家側からしてもお客様への具体的な提案がしやすくなります。
(「この雰囲気を元にして、イメージを擦り合わせしながら色や諸々を変更して1点ものを制作しますよ~。」って感じです)
特に干支は、12もあるので、連続オーダーを狙うのにうってつけなネタです。
色紙などのカジュアルな画材で、12枚分のオーダーを一気にゲットするというのもアリだと思います。
実績が出来れば次にまた他のお客様にも提案がしやすくなりますしね!
(描いた12枚の作品は参考資料として写真撮影してポートフォリオに載せて見せられるようにしておく)
⑤人生の節目・アニバーサリーもの
これは「誕生日」「結婚記念日」「長寿祝い(還暦~百寿)」などの、主に人生の節目や記念日などにまつわるプレゼント目的です。
➂同様に、人物画を得意とする作家さんや似顔絵画家さんなどがよくやっている”ネタ”なので、人物を描くのもOKという作家さんにはぜひおすすめしたいです。
少し変化球で、人は描かずに”思い出の風景”や”好きなもの”を描いてほしいという場合もあります。
”その人をイメージした〇〇”という提案ができる作家も受注オーダーとしての付加価値を提供できるので、人物以外を得意とする作家さんはそういった切り口を模索するのも1つの手です。
➅お祝いもの・特に新築祝い
⑤と似ていますが、これはオーダーでなくとも絵を見に来るお客様がわりと考えている理由なので、作家側からも提案しやすいです。
お客様との会話の中で「新築の家に~・・」「新しい家に引っ越して何かいい絵があったらと思って・・・」みたいな発言が出てきたらかなりいいです。
⑤や➅はお客様ご自身のための場合と、どなたかへのプレゼントとして考えている場合とがあるので、「特別な機会ですからせっかくですし、その1枚のための受注も承りますよ。」という感じでおすすめできると自然ですね。
特に、お祝いのプレゼント目的であれば作家側からしても「自分の絵が誰かの喜びを作る機会」に立ち会えるわけですから、こんなに嬉しいことはないですよね(^^) こんなスタンスで構えて提案するのがベターです。
➆パーソナルなもの
これは「名前(イニシャル)」や「生年月日にまつわるもの」など人それぞれで個別に例えられるものがあって、描き分けることが出来るものの”ネタ”です。
例えば、お名前のイニシャルを描いたものや、誕生花、星座、生まれ年の干支などですね。
④でも解説した通り、このネタもできれば見本となるような作品が会場に1つでもあると作家側からオーダーの提案がしやすく、また狙いやすいです。
生まれ年の干支についても、➀の季節感で連作を制作するのと似ていますが
➀色紙などで1枚あたりはそこまで高額でない金額で受けて、家族の人数分の枚数をオーダーとしてゲットする
➁1枚に家族の干支を寄せ描きする本画のオーダーをゲットする
こんなバリエーションで提案したりもできます。
他のパーソナルなものについても同じようなことができるので、抵抗がないならけっこう狙い目なネタですね。
講義-第46回-お取引の連絡テンプレートと連続オーダーを狙うためにまとめ
お疲れさまでした。
いかがでしたか?
今回は
お取引の連絡テンプレートと連続オーダーを狙うために
をお送りしていきました。
受注オーダーでのお取引の連絡は主に当事者間で行われることですから、基本的にそこで失礼がなく、共通の認識のもとで内容を詰めて進めていければOKです。
今回のテンプレートは”ひとつの型”として用意しています。
大まかな”型”があればあとはお客様によって柔軟に対応すればいいだけなので、やり取りを行う際に1からお客様へ送る文章を考える手間を省くものだと思ってください。
連続オーダーを狙うためには、普段の制作よりもお客様(鑑賞者・消費者)側の視点や状況をイメージする部分が多くなります。
今回まとめてある”ネタ”はわざわざする受注で需要があるということは・・・裏を返せば普通に制作して展示しても売れやすいネタです。ただし、ピンポイントすぎて狙い撃ちになってしまうものも多いので見極めは十分に必要ですが!
つくづく実感するのですが、自分の作品を望んでくれるお客様と一緒に作品を作り上げていく受注オーダーは、展覧会があってもなくても収入を伸ばせることはもちろん、お客様がいてくれることや自分の作品で喜んでもらえる感覚をダイレクトに感じられる本当に画家冥利に尽きるお仕事のカタチだと思っています。
この一連の受注オーダーを受けるための準備を整えて、画家として誰かの期待に応える経験をあなたにもぜひぜひ味わってもらいたいですね~~(^^)
講義-第46回-フォーム
ご質問・アンケート(あれば)
今回の講義内容での質問などあればこちらにお願いします。
あなたやこの講座で学ぶ仲間にとって、充実した講座を作っていくためにあなたの抱えている悩みやギモンをぶつけてもらえると嬉しいです。
(※講義内容の参考にさせていただきます。)