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講義-第41回-展覧会会期中の作家がすべきこと

 

 

【展覧会を開催する講義-第41- 展覧会会期中の作家がすべきこと

 

講義第41回の今回は展覧会会期中の作家がすべきことです。

 

さてさて、ようやく準備パートを越えて実際の展覧会開催に漕ぎ着けた!というところで必要になってくる内容ですね。

 

「展示が無事に開催出来てよかった!」と喜びに浸るのも束の間、案外というか会期中に作家がすべきことは結構あります。

 

今回はそんな展覧会を開催した際の会期中、作家としてのスタンスからすべきタスク~過ごし方までをまとめて解説していきます。

 

ではでは、早速いきましょう。

 

講義-第41-展覧会会期中の作家がすべきこと展覧会での作家本人のスタンス(立場・態度)

 

 

展覧会での作家本人が取るべきスタンスは、「作家本人が会場に在廊して、お客様へ直接作品解説をさせていただきます」これです。

 

会場で手堅く活動の経験をこなしながら作品を販売していく画家は、現場に自ら出向いてチャンスを掴んでいます。

 

若手なら尚更、私の先輩画家(この道30年のベテラン)でも現場の第一線に出てお客様との交流の中でご縁を繋いで腕を磨いているわけです。

 

自分の作品について一番良く分かっているのが作家本人であることは当然ですし、作者から作品についての話が直接聞けるということが作家本人にしか産み出せないバリュー(価値)なので、これを使わないテはありません。 

 

もちろんお偉いさん教授や大家などとなれば「作家先生だぞ!」とふんぞり返るだけで現場には姿を見せない・・・こともできるかと思いますが(^^;)。

 

…ちょっとヤな言い方をしてしまいましたが、そういう地位の方であってもいろんなタイプの作家さんがいますから結局は本人の性格(キャラ)次第ではありますけどね。

 

とはいえ、「そんなエライ作家先生でもない自分は、お客様に媚びを売らなきゃいけないんだ・・・・。」というわけでもないです。

 

あくまで、「自分の作品の魅力や価値を、自分自身の言葉で現場に立って発信する・伝えていくんだ」という姿勢であることを忘れないでください。

 

作家先生だからといってお高く留まる必要もなければ、作品を買ってほしいからと過剰に下手に出る必要もないわけです。

 

講義-第41-展覧会会期中の作家がすべきこと会期中にすべきタスク(推奨版)

 

 

  1. ➀会期中はなるべく在廊する(全日程作家在廊)
  2. ➁お客様への接客(作品解説~クロージング)
  3. ➂SNS等への展覧会情報や会場の様子を投稿する
  4. ④会場の展示風景の撮影(活動写真・資料のための記録)
  5. ⑤来場者かつ、作品購入者との記念撮影(活動写真・資料のための記録)
  6. ➅会場のオーナーやスタッフとコミュニケーションを取っておく
  7. ➆未来のお客様・仕事相手になるかもしれない相手への種蒔き(営業)
  8. ➇体調管理
  9. ※➈グループ展の場合は作家同士の情報交換

 

 

この➇つ(⑨つ)が会期中に会場ですべきタスクです。ではでは、1つずつ解説していきます。

 

➀会期中はなるべく在廊する(全日程作家在廊)

→これが期間中タスクの中では最大にしてキホンのキ!と言えます。

→この後に続くタスクは基本的に在廊ありきでないとできないことばかりなので、なんとか会期中は在廊できるようにスケジュールを調整して臨みたいですね。

 

➁お客様への接客(作品解説~クロージング)

→現場に在廊してこそ輝く、作家本人だからこそ価値を最大限に生み出せるタスクです。

→これをするために在廊すると言っても過言ではないです。このために在廊すると考えてください。

→詳しい接客の内容については 講義第36回 講義第37回 講義第38回 講義第39回 講義第40回 を参照してください。

 

➂SNS等への展覧会情報や会場の様子を投稿する

→リアルタイムで会場に詰めている・活動している臨場感を伝えることが大切です。

→できれば毎日1投稿はしたいですね。

 

④会場の展示風景の撮影(SNS投稿・活動写真・資料のための記録)

→SNS等への投稿で必要になりますし、活動実績としてポートフォリオなど営業資料で使えるものをストックするためなので、なるべくたくさん撮っておきましょう。

→できれば自分+会場での写真も残しておけるといいですね。(しっかりした証拠になる!)

 

⑤来場者かつ、作品購入者との記念撮影(活動写真・資料のための記録)

→これはもしお客様に断られてしまったらやめたほうがいいですが、できればお願いして2ショットで1枚撮らせてもらいましょう。

→作品が実際に誰か他人の手に渡ったという活動の記録写真、資料になるのでぜひゲットしておきたいです。(ポートフォリオやSNS等使う際はお顔を隠すなどして使いましょう)

→お客様のお顔を忘れてしまっていて、再びご来場していただいたのに失礼なことになってしまった…という失敗談は少なくないです(^^;)人の顔を覚えるのに自信がない方は、リスク回避のためにもオススメします。

 

会場のオーナーやスタッフとコミュニケーションを取っておく

→展示をしている会場の責任者、またはスタッフさんとできれば少しでも仲良くなっておけると先のご縁に繋がる可能性が上がります。

→もしその会場が気に入ったのなら、なおさら「また展示がしたい」等のアピールを直に話をしながらしておくのが理想的です。(次の可能性やご縁を大切に!)

→もしくは、その会場のツテで別の会場でいい場所があるかを訊いてみるのも他の会場を開拓する上ではオススメです。(その現場の会場についてはくれぐれも失礼がないような訊き方で)

 

➆未来のお客様・仕事相手になるかもしれない相手への種蒔き(営業)

→展示をしていると、他の画廊のオーナーや、企業の方が来場する場合があります。そういったときに自分の作家紹介資料や、名刺をサッと渡したりのコミュニケーションは取っておきたいですね。

→その場での接客や印象が良い場合は、他の会場での展示機会のご縁をゲットできる可能性が結構高いです。

→「本画(作品)は今高くて買えないけど、グッズなら買うわ。」といった”先のご縁で本画を買うかもしれない見込みのあるお客様”などに芳名帳等への記入をおすすめしたり、「良かったらまたこちらの会場で展示をする際に私(作家)からご案内をお送りしたいので、ご住所をいただけますか?」と一声かけて直接ご住所をゲットしてしまうのも有効な一手です。

 

体調管理

→”展覧会前の準備で追い込まれて、さあ当日!”となってからの全日程在廊となるとかなりハードです。(実際そういう作家は多いですし、井上もそうです・・)

→基本的には作家はずっと立ちっぱなしになる現場が多いですからね。。体調を崩してしまっては元も子もないので、このあたりも十分に配慮して過ごしましょう。

 

※➈グループ展の場合は作家同士の情報交換

→これはグループ展の際になりますが、特にたまたま応募参加したグループ展だった場合などですね。新たにご一緒する作家さんがいたら知り合いになっておくとそこから画廊や知り合いのご縁が繋がることもあります。

→もし気が合えば一緒にグループ展を企画できる…という場合もあるのでできれば関わっておいた方がベターです。

 

 

ちなみに・・・・・

 

➀・➁・➂・⑤・➅・➇現状の展覧会のためのタスク

➂・④・⑤・➅・➆・➈先のご縁を生む活動のための種蒔きタスク

 

番号を付けたそれぞれのタスクはこんな意図を持ってして会期中にすべき内容です。どっちも大切にして臨みましょ~!

 

講義-第41-展覧会会期中の作家がすべきこと会期中にすべきタスク(在廊できない番外編)

 

 

 

  1. ➀SNS等への展覧会情報や会場の様子を投稿する
  2. ➁SNS等への展示作品についての投稿
  3. ➂会場の展示風景を撮影・画像を送ってもらう(SNS投稿・活動写真・資料のための記録)
  4. ④作品購入者と購入作品で記念撮影してもらう(活動写真・資料のための記録)
  5. 会場のオーナーやスタッフとコミュニケーションを取っておく

 

展覧会の期間中は基本的に在廊が推奨なのですが、全日程もしくは在廊自体ができないということもあると思います。

 

ここはそんな場合に少しでもしておくといいタスクです。

 

➀SNS等への展覧会情報や会場の様子を投稿する

→これは在廊していてもしたほうがいいタスクですが、在廊なしの場合はより強化して取り組みたいです。

→毎日1投稿は必ずしたいですね

 

➁SNS等への展示作品についての投稿

→具体的には、会場で出品している作品画像を載せながら作品の解説文などを投稿できるといいでしょう。

→他には、完成した状態でなくても制作途中の画像があればそれを載せつつ制作秘話的な内容もいいと思います。

→会場での接客が出来ない分、SNS上でそれを文章にして載せるイメージです。

 

➂会場の展示風景を撮影・画像を送ってもらう(SNS投稿・活動写真・資料のための記録)

→在廊していれば自ら撮影できますが、そうでない場合は不可能なのであらかじめ会場のスタッフさんに「会期中SNS投稿をしたいから写真を送ってほしいと」お願いしておくといいですね。

→毎日投稿すると考えて、会期日数×1枚は撮ってもらえたら最高です。

 

④作品購入者と購入作品で記念撮影してもらう(活動写真・資料のための記録)

→作家がいなくてももし撮影可能であればスタッフさんにお願いして撮っておいてもらいましょう。

→活動実績の資料、ご縁があったお客様を覚えておくための資料です。

 

⑤会場のオーナーやスタッフとコミュニケーションを取っておく

→会場で直にコミュニケーションが取れない場合は、メール等で丁寧に対応しましょう。

→在廊できない間の接客や会場の管理などのお礼を、会期の途中途中で送っておくといいと思います。

→会場に任せっぱなしではなく、丁寧な対応でいい仕事相手だったと思ってもらえるように対応するのが吉です。(次の可能性やご縁を大切に)

 

講義-第41-展覧会会期中の作家がすべきことお客様 会場 未来の仕事相手 を意識して過ごそう

 

会期中ですべきタスクで挙げた項目でさらに現状と先(未来)のためにすべきタスクを分類しましたが、さらに言うと、全てのタスクはお客様と会場と未来の仕事相手にためのタスクです。

 

この三方を意識して展覧会の会期中に動いていけるのが理想です。

 

展覧会会期中の現場は、”そこでしかできないこと”と”ご縁がスムーズに繋がるチャンス”の宝庫です。

 

現場ではまず目の前のお客様への対応が一番ではありますが、その後ろに控えている”会場の目”と”先の仕事相手(先のご縁や利益)”の存在があることも意識してくださいね。

 

そこまで気が回れば真のデキる画家になれます。

 

講義-第41-展覧会会期中の作家がすべきことまとめ

 

お疲れさまでした。

いかがでしたか?

 

今回は

展覧会会期中の作家がすべきこと

をお送りしていきました。

 

「展覧会当日を迎えるまでの準備でバタバタ、忙しくてようやく当日を迎えた・・・!準備だけでもう一杯一杯だった・・・!」

 

と、なっている場合じゃないんですよね!!!本番はやっぱり展覧会の会期中なので、そのときにすべきことがあるよってことでした。

 

展覧会会期中はようやく迎えた本番であり作家にとって晴れの舞台なので無事に開催できた喜びは噛みしめつつも、今回の内容も踏まえて動けると”ただの発表会”以上の経験とご縁が手に入るでしょう。

 

会期中、目先の利益に直結する作品の売上だけでなく、展示活動自体がその後の活動に繋がるご縁のための”種蒔き”であることも念頭に置いておきたいですね。

 

また次の講義でお会いしましょう!

 

講義-第41-フォーム

 

ご質問・アンケート(あれば)

 

今回の講義内容での質問などあればこちらにお願いします。

 

あなたやこの講座で学ぶ仲間にとって、充実した講座を作っていくためにあなたの抱えている悩みやギモンをぶつけてもらえると嬉しいです。

(※講義内容の参考にさせていただきます。)

    -講義 第41回 フォーム-